世間の話題はコロナ一色になってしまっています。そんな中、コロナ情報はもう食傷気味だったのですが、それなりの知識は入れておきたいと思ってコロナ関連の本を探していました。この本は、販売前からkindleで予約しておいて、4/30にダウンロードされました。
コロナショックの中、経済をどう立て直すか。そして、アフターコロナをどう生きるかについて書かれた本です。企業がどう生き残るかについて焦点を当てているので、私のようなぺーぺーが読んでも参考になる部分は少ないかなと思いながら読みました。
著者の冨山さんは、前々からL型大学、G型大学などを提唱していて、産業に対してもこの区分で説明しています。コロナショックは、人々が外出を自粛したり、行政が店舗に対して休業を要請したりと、経済活動が止まって実体経済から危機が始まっていることが特徴と言います。そして、著者の言うL型産業が大きなダメージを受けています。中小企業を中心とした、ローカルなサービス産業は日本のGDPの大きな割合を占めているため、事態は深刻です。
では、G型産業は安泰なのかというと全然そんなことはないそうです。第2波として、これらの産業にも危機が来ているといいます。確かに、これから、人々の消費行動が以前のようにすぐに復活するとは思えないので、かなりの買い控えが起こると思います。そうすると、大きな企業でも売り上げがどんどん落ちて行ってしまうことは、簡単に想像できます。
自分が思っていたより、経済へのダメージがかなり深刻で、その深刻さがしばらく続きそうだということが読み取れました。ただ、希望がもてる部分もありました。それは、地方の可能性です。どういうことかというと、リモートワークが普及しだしている流れで、都会に住んでいる意味が薄れて、家賃、生活費が安く抑えられる地方に目が向いてくるかもしれない、ということです。地方なら満員電車もありません。テクノロジーが普及して、地方への移住が進めば、地方経済が活性化するかもしれません。著者も、地方は「大都市よりも豊かな生活圏を作り出せる可能性が高い」と書いています。
あとは、企業や政府のリーダーがどうあるべきか、ということも書かれています。ちょっと自分に置き換えて読むのは難しい部分でした。ただ次のようにも書かれていて、個人としてどう考えるかの指針にはなります。「すべての人にとって重要なことは目の前の問題に全力で取り組むことである。それは医学的には感染症の爆発を止めること、一般人の私たちにおいては自らの行動変容」が重要である。
全体的には、カタカナ語が多くて辟易しますが、コロナショックとこれからの経済活動の予想をつかむにはとても良い本です。
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