転職したいとかそういうことではなく、いつでも転職できるようにしておかないとなあ、と前から思っている。それは、スキル的にも精神的にも。この本の前半に書かれていたことが、自分の考えと同じで大きく頷いた。
沈没する船にしがみつくことでしか生き残れない人は、沈みゆく船と運命を共にするしかありません。助かるためには「生き残る力」を自分自身が身につけておく必要がある
大学は安定していそうだから大学職員になりたいと思っている人は、あっぱれすぎるので気をつけたほうがいいと思う。「一生大学で働きたい」と思っている人は、ちょっと立ち止まって考えたほうがいい。大学職員にならない方がいい、ということではなく、「安定してるから」みたいなマインドで就職すると危ないかも、ということである。大企業に就職することで、一生安泰みたいな時代はもう終わっている。終身雇用と年功序列は、世界のスタンダードではない。私は、公務員や大学職員も同じだと思っている。官僚になればさすがに安定しているかもしれない。県庁の職員とかも。地方の大学というのは、少子化の影響をもろに受けていて、定員確保が難しい。しかも、最近ネット上で、「大学は行かなくてもいい」という趣旨のことを影響力のありそうな人が発信しているのが気になる。(私は、大学に行くことは意味があると思っているが)You Tubeとかオンラインで大学並みの知識を得られるようにもなっている。以前、大学職員同士の交流会に参加したとき、割と大きい国立大学の職員の方が、真剣に「うちは相当ジリ貧だよ」と言っているのを聞いて、ああ自分も現状のぬるま湯にひたっているのはヤバいな、と感じたことがある。
そして、公務員はあまり専門的なスキルが身につけづらいと思う。大学職員は特に。だいたいどの部署の仕事も誰でもできる。その証拠に2,3年で異動があって、人が入れ替わっても大きな問題なく組織は動いている。
その中で、どうやって「生き残る力」をつけていけばいいのかを必死に考えて仕事をしている。なかなか答えが出ないのが現状。
この本は、そんな難しい問題の答えを探せるかなと考えながら読んだ。
海外では、転職を繰り返してどんどん年収を上げていくのが一般的と言われている。韓国も日本と同じ労働文化かなと思っていたら、そうではなく、ジョブホッピングするのが当たり前らしい。結構ショックだ。この本の著者も転職を繰り返して年収を上げている。身についているスキルは、ぼんやりとした感じに受け取れたが、労働市場で評価されているのだから、スキルアップができているのだろう。
大学職員にとってお手本にするのは難しいかもしれない。ただスキルアップへの向き合い方はとても参考になる。面接術の章は、プレゼンの技術にとても役に立つと思った。
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