[本など]「習慣病」になったニッポンの大学―18歳主義・卒業主義・親負担主義からの解放

育休を取ってから、大学の情報をかなりシャットアウトしていましたが、さすがに良くないなと思い、勉強のため本書を読んでみました。

大学受験を控えている高校生を聞き手と想定して書かれた文章で、割と読みやすかったです。

前半は、よくある大学改革の歴史を説明した内容です。

日本の大学に入学するのは、ほとんどが高校を卒業した18歳の若者であることが問題だとしています。海外では、高校卒業後、就職してその後大学に入るというルートが普通にあります。

労働力の質的向上のためにも、三十代の大卒者を増やす政策が必要と述べていました。EUの成長戦略でも、そのような路線になっているようです。日本は、大学政策がかなり遅れています。

学びの習慣があるかないかで、所得の向上に違いが出るという研究もあるようです。社会人になるとなかなか勉強する時間がないので、社会人になってから大学に入ることができれば、仕事により結びついた学習ができるのだと思います。

文科省の大学政策が早く動くとは思えないですが、社会人の受け入れを個々の大学が進めていくのは可能だと思います。そして、日本社会全体が、18歳で大学入学という常識をなくしていくべきです。

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